重要 誰に買って欲しいの? <朝日新聞連載 第10回>

 朝日新聞さんで2023年より連載をさせていただいております、
【農業をデザインする思考】がなんと朝日新聞さんのご厚意でnoteやこちらのHPでも読めるようになりました!!
朝日新聞和歌山欄で発表した後、noteやこちらのHPへも記事を掲載してまいります。
ただ、朝日新聞さんのご依頼で執筆しておりますのでまずは朝日新聞さんで公開します。そのあと、少し時間を置いてからnoteやこちらのHPへ掲載、という流れになります。もし続きを早く読みたい!!という方はぜひ和歌山県のあなたは朝日新聞の購読を、他府県にお住まいのあなたはweb版の購読をお願いいたします!
では、前回の続きをどうぞ!

前回まで4回にわたりロゴマーク(シンボルマーク)のお話をしてまいりました。
今度はパッケージデザインについてお話をしていきます。

 売り場で「あ、これを買おう」と思わせることができるのはパッケージデザインだけです。
POPや値札ももちろん情報として存在しますがやはりパッケージデザインには勝てません。
パッケージデザインとは強力なブランドの資産であり、プロモーショ・ツール(販売促進道具)なのです。

 さてここでクイズです。
売り場で「何か良いものはないかな」「今晩のおかずは何にしようかな」と商品を選ぶ時【何秒間】商品を見ていると思いますか?
答えは約0.5秒です。(0.2秒という人もいます)つまり一瞬ですね。
この一瞬にお客様にとっての「買う理由」を如何に伝えるか。
これを考える行為がパッケージデザインなのです。



 弊社への依頼で多いのが「おしゃれにしてください」「可愛いいパッケージをつくってください」などです。
「こういった理由があるのでおしゃれにしました」ということであれば良いのですが「とりあえずおしゃれにました」では失敗いたします。
「何故おしゃれにしないといけないのか?」を考えることが大切です。
したがって見た目を考える前にまず、①誰に、②何処で(どんな売り場で)、③何を(どういった特徴を)、④どのようなイメージや包装形態で伝えるのか?をしっかり考えます。

 「①誰に」はパッケージだけに限らず、どんなデザインを作成するときにも重要なポイントです。
自分たちが売りたい商品をどんな人に食べてもらいたいのか?をしっかり考えます。
これをきちんとイメージできれば「おしゃれさ」や「可愛さ」が必要かどうか見えてきます。
例えば「ご年配の取引先社長に手土産として持参する商品」となれば「可愛さ」は必要でしょうか?「可愛さ」よりも品質の良さ、佇まいの良さなどが求められるかと思います。
作り手のあなたが「私は可愛いのが好き」だと言ってもお客様がそれを求めていなければ可愛さは不要です。

 またよくあるのが「若い女性に買ってもらいたい」と考えているにも関わらず、筆文字が好きだからと商品名に筆文字を使用している。ちょっと渋すぎますよね。
ただ「若い女性」と言っても幅広いです。年齢層によって好みもかなり異なります。
したがって主観の可愛さではなく「お客様が求める可愛さ」が必要になります。

 「誰に」を設定した後、その世代の人達が喜ぶイメージや世界観をリサーチします。
やり方は色々ありますがその一つお伝えします。(弊社の企業秘密です!)
是非、本屋さんに行って、女性誌を買って見てください。
女性誌は年代別に雑誌が違います。30代の女性に買ってもらいたい、ということであれば、30代女性が読む雑誌をパラパラっとめくってみてください。
そうすると色味や書体、写真など、その世代が今一番「良い」と感じているイメージを確認することが出来ます。
僕のような46歳の男が女性雑誌売り場に行くのは若干の抵抗ありますが、結構楽しいですよ(笑)皆様も是非!

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