朝日新聞さんで2023年より連載をさせていただいております、
【農業をデザインする思考】がなんと朝日新聞さんのご厚意でnoteやこちらのHPでも読めるようになりました!!
朝日新聞和歌山欄で発表した後、noteやこちらのHPへも記事を掲載してまいります。
ただ、朝日新聞さんのご依頼で執筆しておりますのでまずは朝日新聞さんで公開します。そのあと、少し時間を置いてからnoteやこちらのHPへ掲載、という流れになります。もし続きを早く読みたい!!という方はぜひ和歌山県のあなたは朝日新聞の購読を、他府県にお住まいのあなたはweb版の購読をお願いいたします!
では、前回の続きをどうぞ!
7月は高校野球が始まったため紙面の都合上でお休みを頂いておりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。毎日、暑いですね…どうかお体に気をつけて暑い夏を乗り切ってください!
では、前回からの続きです。4回にわたりパッケージデザインのお話をしてまいりました。
今回からは実践編としてパッケージとしてよく使用される①シール②袋③ダンボール④ギフトボックスに落とし込みながらお話してみたいと思います。
今回は①シールについてですが、その前に、農家の皆さまが一番身近に使っているパッケージはダンボールと無地の防曇袋ではないでしょうか。
ダンボールはまた詳しくお話するとして、無地の防曇袋についてです。
透明の袋に野菜や果物をつめて、テープで口を止めて売り場に出品する。というのが一般的です。
大抵その袋にJANや自身の名前、価格、品目などを表記したシールを貼ります。ほとんどの方がこれで終わりです。
以前お話したかもしれませんが、これでは他者との違いがわかりません。
買う理由がわからないと手に取りにくいです。お客様は情報がないので値段で判断してしまいます。
弊社ではこの「値段で判断する」という決定行動を少しでも回避し、買う理由を伝えるために「オリジナルデザインシール」を防曇袋に貼っていただくことを強くおすすめしております。
小さなシール1枚で、劇的に手に取ってもらえるようになります。
シールのデザインを弊社のようなデザイン会社や印刷所に依頼せず、ご自身で手作りされている方も多いです。
その際、大事なのが前回までお話してきました①誰に、②何処で(どんな売り場で)、③何を(どういった特徴を)、④どのようなイメージや包装形態で伝えるのか?というパッケージデザインの考え方です。
小さなシールなのでどうしても表記できる内容量が限られてきます。あれもこれもと詰め込んでしまうと、文字も小さくなり、何を訴えたいのか分からなくなります。
では「シンプルが良いのか」と自身のロゴだけを表記する。これもあまり良くありません。
知らないロゴを見ても欲しくならないからです。
ではどのようにすれば効果的なデザインシールになるのでしょうか。
ポイントは2つあります。1つ目は「キャッチコピー」です。「甘さこぼれる!」「うま味弾ける!」「朝採り新鮮!」と言った一目で言いたいことがわかるキャッチコピーが重要になります。
2つ目は「印象に残る切り口(デザイン処理)」です。
しつこいですが、シールはとても小さいです。(あまり大きなシールを貼ってしまうと中身が見えなくなります)
ですので印象的なデザインでないと売り場で目に入りにくい。また、見たかもしれないが覚えていない。ということになってしまいます。
売り場でパッと目につき、さらに次回リピート時にも「あ、これこれ」と思い出してもらえる印象的な切り口が必要です。これは色、フォント、イラスト、シールの形、などなど、ありとあらゆる方法を検討し構築していきます。文字だけのデザインですと印象に残りません。例えば参考画像のようにベタ塗り面を吹き出しにしてみます。こうすることで目に止まり、印象に残ります。「なにか目印になるものはないか?」と皆さまもぜひ、考えてみてください。