朝日新聞さんで2023年より連載をさせていただいております、
【農業をデザインする思考】がなんと朝日新聞さんのご厚意でnoteやこちらのHPでも読めるようになりました!!
朝日新聞和歌山欄で発表した後、noteやこちらのHPへも記事を掲載してまいります。
ただ、朝日新聞さんのご依頼で執筆しておりますのでまずは朝日新聞さんで公開します。そのあと、少し時間を置いてからnoteやこちらのHPへ掲載、という流れになります。もし続きを早く読みたい!!という方はぜひ和歌山県のあなたは朝日新聞の購読を、他府県にお住まいのあなたはweb版の購読をお願いいたします!
では、前回の続きをどうぞ!
前回からパッケージデザインをテーマに、まずは①誰に買ってもらいたいのか?についてお話しました。
今回は②何処で(どんな売り場で)?についてお話します。
皆様の商品は今、どんな売り場で販売していますか?
あ、そうそう皆様、自分の商品がどんなふうに並べられて、どんな売り方をされているのかを確認したことがありますか?
意外と「見たことがない」という方が多いです。
棚の位置やカテゴリー、周りにどんな商品があるのかなど、とても重要ですのでぜひ確認をしてみてください。
そうすると「あれ、意外と商品名が小さくて見えないなあ」や「黒は高級感があると思ったけど、暗く沈んでしまっているなあ」や「周りに同じようなものがたくさんあって目立たない」などなど【机の上で想像だけで作っていた】印象と全く違うことに気がつくかと思います。
これは僕たちデザイナーでも陥る落とし穴です。パッケージデザインは【売り場で活躍する】ものなのです。
いかにPCで美しいパッケージデザインを作っても実際の売り場に並べてみた時に力を発揮しないと意味がないのです。
僕たちプロのパッケージデザイナーは必ず現場に行きます。
「答えは現場にしか無い」と刑事さんのような信念を持っております。
例えば棚の位置。目線の高さなのか一番上なのか一番下なのか。それによって見える部分が違うのです。
瓶詰めのラベルで考えてみますと、目線の高さでしたらラベルだけに商品名を記載していれば見えますが、棚の一番下に置かれてしまえば見えにくい。先に目に入るのは瓶のラベルよりも、蓋です。ですので、蓋にも商品名を記載しておくほうがより認知度が上がります。
また、周りの競合他者(社)製品にどういった物があるのかも重要です。
パッケージをデザインする前には必ずリサーチしておかないと「まるかぶり」することがあります。
人間の考えることなど所詮大差ないのです。自分だけが思いつくことなどありません。大抵誰かが先にやっているものです。
ですので「よし!いいデザインができたぞ!」と思ってみても、いざ売り場に並べてみると、似たようなものが溢れてしまいます。
ですから先にリサーチをし、すでに出ている先発組との独自性を出さないといけません。
これは難しいと思われがちなのですが意外とそうではないのですよ。
後発の方が俄然お得です。先に世の中に出ているものをしっかり見つめ、その良いところ、悪いところを見極めて取り入れることができますので。
他には売り場の照明もなかなか曲者です。蛍光灯のような白っぽい光なのか、オレンジ色の温かい光なのかによって、パッケージの色味が微妙に変化します。天井の高い売り場ですとかなり暗い印象にもなります。
実際に売り場に並べてみると「あれ、色や見え方が違う。。。目立たない!」とびっくりすることがあります。
ですので自分の商品がどんな売り場に並ぶのかをしっかりと把握しておくことが大切です。